薄紅の花が散っていく様を、
「你曾說那粉紅飄散的花瓣」
風花(ゆき)のようです、と、君は言いました。
「宛如飛雪一般」
甘やかに薫る君の笑顔は、
「你甜美的笑容」
桜の花よりなお美しく。
「遠比櫻花絢爛」
終わりの近い恋と知っていたけれど――
「雖知這戀情注定短暫――」
君と出逢えたあの春の日に、
「與你邂逅的春日」
二人で見上げた桜の花。
「兩人一同仰望的櫻花」
今年もまた美しく咲いて、
「今年複又綻放」
風と踊っています。
「隨風起舞」
君と過ごせたあの夏の日も、
「與你共度的夏日」
君と歩いていた秋の日も、
「與你同行的秋日」
君を抱きしめてた冬の日も、
「擁你入懷的冬日」
全てが宝物。
「全部都是我的寶物」
今この手紙を君が読むとき、
「當你讀到這封信的時候」
薄紅の花は散っているでしょう。
「粉紅的花瓣又在飄散吧」
私もその場所にはもういないでしょう。
「而我多半已不在了」
けれど、どうか泣かないでください。
「但請你不要哭泣」
これはすでに判っていたこと。
「這是早已知曉的結局」
あの日、君と出逢えた奇跡が、
「那一天能與你邂逅的奇跡」
今も胸に吹雪いて――
「如今亦在心中如落花繽紛――」
全てを薄紅に染めていく、
「薄紅將一切盡染」
桜の花びらよ、甘やかに。
「櫻花瓣 甘如飴」
最期にもう一度心から、
「臨終之際」
――君を愛しています――
「――再一次從心愛你――」